べすぱのライヴ


少年探偵団1度きりの再結成〜若林純夫に捧ぐ〜

2007.3.10(土)
[会場]晴れたら空に豆まいて(東京)
[出演]少年探偵団(山本コータロー、徳武弘文、和田博巳、かしぶち哲郎、岡田徹)
いとうたかお、小宮やすゆう、シバ、鈴木慶一、中川イサト 、中川五郎、渡辺勝、村上律、よしだよしこ 、べすぱ
 
 


 今回の東京でのライブに出演が決まって、なんだか悲しい気持ちになってた時期がありました。本当にもう旅立ったんだと思うと今でもとても寂しいです。
 前日の中川イサトさんとの「落陽」でのライブを終えて、とてもお世話になっているSさんのお宅に泊めていただきました。朝は馬事公苑というところで馬を見て、代官山というところにあるライブハウス「晴れたら空に豆まいて」へ向かいました。途中、渋谷でイサトさんと合流したのですが、交差点を行く人の多さには少し疲れてしまいました。
 ライブハウスへ着くとステージの上では復活した「少年探偵団」の音出しが始まっていました。本当にかっこ良くて、こんなバンドがあったんだと感動しました。そしてここで演奏できるんだと思うととてもわくわくしてきて、ただ、そんな自分に気がつくと少し嫌でもありました。
 今回のライブは昨年の5月に他界した若林純夫というミュージシャンを慕っての開かれたもので、若林さんがいた「武蔵野タンポポ団」や「少年探偵団」のメンバー、他にも交流のあった「ムーンライダーズ」の鈴木慶一さんたちが出演しました。
 「べすぱ」は山口で若林さんと遊んだりいろいろな音楽を聴かせてもらったりしていたので、今回この会場にいます。
 開場前からたくさんの人が列を作って待っていました。本当にたくさんのお客さんが詰めかけて会場は満員でした。
 ライブは2部構成で僕らは後半の最初に歌いました。若林さんの歌っていた「朝」、なぎらけんいちさんの「あの娘の町まで」、最後にオリジナルで「あったかいのが空まで」を歌いました。中川イサトさんにもギターで入ってもらいました。何を歌おうかとても悩んだのですが、「湿っぽいのは嫌いなんだよね」と本人がよく言っていたので、なるべくhappyなのを選びました。(3rdアルバムにある「5月の雨」という曲は若林さんに作った曲です。よかったら聴いてみて下さい。これも歌おうかと思っていた曲です。)
 最後に出演者全員と、ライブが終わって駆けつけたよしだよしこさんとで若林さんの好きだった「THE BAND」の[The Weight]と高田渡さんの「自転車に乗って」を歌いました。
 書いても書ききれないくらい本当にいいライブでした。お客さんも出演者もみんながいいなと思ったライブだったと思っています。
 若林さんの歌っていた「雪の月光写真師」(作詞 森永博志 作曲 若林純夫)という曲があります。以前ランディー=ニューマンを聴かせてくれた時に、「この曲を聴いた時、僕にはこんないいメロディー作れないと思って曲を作るのやめちゃったんだよね…」と話してくれたことがありました。「sail away」もいい曲ですが「雪の月光写真師」もとてもいい曲だと思います。
(文:michi)