「かおりん!その楽器を旅に持っていったら道中絶対大変になるよ」
「重すぎてかおりんの旅が続けられんことなると思うよ」
えがおさんにもみっちぃにも反対されたハルモニウムを同行しての旅。インドのオルガン「ハルモニウム」は10.6kg、こんな重くて大きい楽器、公共交通機関を使って移動したらどうなるか、2人とも真剣にイメージしてそう言ってくれてるのはよくわかる。都会の満員電車にハルモニウム持って乗るなんて、想像しただけで私だってぞっとする。楽器だけじゃなく旅グッズも持っての移動ならなおさら無理に近いのは分かっていたけど、それでも諦めきれなかった。どうしてもこのLiveで恵奈さんのバイオリンとハルモニウムでダニーボーイを合奏したい、その気持ちは簡単に手放せなかった。
「わかった!じゃワシの誕生日プレゼントに小さいハルモニウムを買うことにする!」自分の誕生日にみっちぃが注文したのはワイン色のハルモニウム。遠いアラバマから船に乗り飛行機に乗り、これまでのより少し小さなハルモニウムが届く。重さも半分の5kgくらい。これなら持っていけるかもと日々練習を重ねた。ハルモニウムは吹子で空気を送り込んで音が鳴るんだけど、この新入りハルモニウムは安定して鳴らすのがなかなか難しかった。楽器と仲良くなって、手を繋ぐみたいに演奏できるようになるにはこれまでどんな楽器だってたくさんの時間が必要だった。ほんのひと月やそこらでは安定した音に辿り着けない。2つとも奏法は同じでも、楽器が変わればサウンドが変わる。ワイン色ハルモニウムに合うアレンジで曲を練り直す時間も考えるとやっぱりLiveまでに間に合いそうになかった。
「そうだ、郵送で送ればいいんだ!」ずっと練習してきたほうのハルモニウムを宅急便で送ることをひらめく。グッドストックトーキョーの新見さんに受け取りをお願いして、Live2日前に着くようにハルモニウムを郵送。「えらくでかいのが届いてるよ」と新見さん。こうやって今日のハルモニウム合奏がなんとか実現したのだった。

ライブが決まった当初からクラリネットとバイオリンの二重奏も入れる予定で、恵奈さんにはダリウスミヨーのJEUを提案していた。毎日運指のかなり難しいクラシック曲を練習しながら、なんか違うかもしれないと思い始める。もっとクリエイティブにふたつの音を鳴らしたい!それならダニーボーイの演奏前にバイオリンとクラの合奏を入れるのはどうか。想像を膨らませながら、東京にいる恵奈さんと遠隔でイメージを共有する。実際音合わせできたのはリハの約15分間だけだったけど、恵奈さんはわたしのイメージそのままにバイオリンを歌わせてくれた。今日音響に入ってくださった吉田さんも、クラとバイオリンの二重奏からのハルモニウム演奏の流れを汲んだ丁寧な音作りをしてくださった。
昨年亡くなった伯母(あーちゃん)のことを思って作った歌詞をメロディに乗せたダニーボーイ。恵奈さんとの合奏は気持ちよく音を重ねられた。この音楽が鳴るためにチカラをくれたみんなの気持ちが4分間の歌に乗っかるみたいな時間だった。
みっちぃの自分への誕生日プレゼントとして我が家に届いた小さなハルモニウム、今この新しい楽器で一曲新しい歌が生まれつつあってカタチにしてる途中。私の向かいたい音楽へのイメージをみっちぃはいつも全力で応援してくれる。新しい歌もいつかLiveで歌えたらいいな。

今日のライブの最後になぎら健壱さんの「あの娘の町まで」をオールキャストで演奏!やっぱりドレミは世界共通。メンバーお互いが初めましてだったけど、今回もドレミがみんなを繋いでくれた!それぞれが歌のバトンを手渡しながらラストはLALALAで歌ってフィナーレ!共演した脇山えりかさん、mei to yasuhaさんは、セッション曲の練習時にボイスメモで練習音源を録って楽屋でそれを聞きながら準備をしていた。出演者みんなで創る舞台、こういうことができるってシンプルに幸せを感じるし、みんなでいいステージにしたい気持ちもぐんと高まる。
斎藤さっこさんはお風邪で来られなかった。声が出ないつらさ、わたしも何度も経験してるからよくわかる。きっといつか会いたいミュージシャンなのでさっこさんとのまたの共演の機会を待ちたい。

さ、またここから音楽だよ。この旅に関わってくださったみなさん、心からありがとう。















